こんにちは、酒井です。
過日、奈良県内で、
SWS試験(スクリューウェイト貫入試験、旧スウェーデン式サウンディング試験)を実施しました。
SWS試験は地盤の硬軟、締まり具合、土層構成の把握を目的に実施するJIS規格に準じた試験です。2019年にNEDOから発行されているガイドラインにも記載の通り、基礎設計に際しては、地盤調査を実施することが推奨されております。地盤調査にも様々な手法がありますが、標準貫入試験などのボーリング調査は大がかりな作業となり、コストもかかるため、基本的にはこのSWS試験で事足りるとされております。
※試験の名称が2020年10月にスウェーデン式サウンディング試験からスクリューウエイト貫入試験に変更となりました。(もともとスウェーデンで開発された試験だったので、日本ではスウェーデン式と呼ばれていましたが、世界的にはSWS試験が通称だったため、日本国内もそれに準じた形です。)
太陽光発電設備を設置する際は、事前にSWS試験を実施しておくことが、後々のトラブルを未然に防ぐことにもつながるので、必ず実施しておきたいですね。
今回は低圧50kW(2案件)の土地(約1300㎡)にて8地点実施しました。
試験実施の地点数についてガイドラインでは、「地層構成が推定できない場合は300㎡あたりに1地点を目安に実施する」と記載しておりますが、小規模な敷地でも最低3地点以上は実施することを明記しております。今回は「より安全面を考慮したい」というお客様からのご要望にあわせて、少し多めに試験を実施しております。
試験実施位置について明記はされていませんが、SWS試験の目的は敷地の地盤状況を満遍なく把握することなので、今回は敷地全体をある程度確認できる位置で実施しました。
(「地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン 2019年版」より抜粋)
太陽光発電設備計画前にSWS試験を実施しておけば、敷地内の地盤状況がおおよそ把握できるので、特に設計や基礎選定の際に非常に役立ちます。とりわけ杭基礎を採用する場合は、地盤の硬軟(特にN値)や土質が深くかかわってきますので、それらの情報を事前に確認できれば、その後の施工もスムーズに進められる可能性が上がります。
SWS試験に限らず、地盤調査でご相談、ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
酒井
【引用】
「地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン 2019年版(NEDO)」
【参考】
「JIS A 1221 スクリューウェイト貫入試験方法工事について(地盤工学会)」
太陽光発電の地盤沈下対策
当社では、SWS試験に加えて、スクリュー杭の強度(支持力)を検査する、引き抜き検査、水平引き抜き検査、押し込み検査を行なっております↓↓↓