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2024年

杭検査(杭の簡易強度検査)と杭の載荷試験の違い


こんにちは。酒井です。近頃、杭の簡易検査のご相談をよくいただいておりますので、改めて杭検査杭の簡易強度検査)についてご紹介させていただきます。

杭の強度検査は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が発行している「地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2019 年版」における杭の載荷試験とは異なり、強度計算書における短期許容支持力を急激にかけ、その際の杭の変位量を確認する、といった内容になります。

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行政等からの指導等に基づいて試験を実施する場合はガイドラインに則り、原則、杭の載荷試験を実施することが定められていますが、自主的に、あるいは簡易的に強度を確認したい場合は、より簡易的な杭検査の実施をおすすめしております。

というのも、杭の載荷試験では特殊な装置等を用いて、時間をかけて段階的に荷重をかけて杭の変位量を確認していくため、その都合上、どうしても時間やコストがかかってしまうためです。一方、杭の簡易強度検査では短時間急激に荷重をかけるので、比較的短時間かつ省コストで支持力を確認することができます。

杭の簡易強度検査では、杭や架台のメーカーや商社から発行されている強度計算書を用いて荷重を決めていきます。検査で急激に荷重をかけるため、強度計算書の短期許容支持力に安全率(一般的に1.5の定数)をかけたものを検査荷重とします。短期許容支持力はその土地の粗度区分や積雪量、風速といった地域別に異なる条件や、杭基礎に実際にかかる荷重などから算出されるため、一概に「1tかければ大丈夫」「700kgまで耐えられたから問題ない」というようなことはありません

そうして求められた荷重をかけて検査を行うのですが(実際の検査方法はコチラをご参照ください)、この際に重要になるのが杭の「変位量」です。ガイドラインでは杭の変位量は0.1D(杭径の0.1倍)以内であることと定められているので、検査時も杭の変位量が0.1D以内かどうかを確認します。そして検査前と検査後の変位量が0.1D以内だった場合は、検査「合格」となります。

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杭検査について大まかにご紹介すると、ざっとこのような形になります。また、やむを得ない理由や事情がない限り、こういった検査や試験は事前に実施しておくことを強くおすすめいたします。システム設置完了後に許容支持力が出ていないことが発覚すると、最悪の場合、工事のやり直し発電事業の停止などといったケースも散見されておりますのでご注意ください。

いかがでしたでしょうか。杭の簡易強度検査についてご相談事があれば、ぜひ一度当社へお問い合わせください。
皆さまからのお問い合わせをお待ちしております!

酒井

【参考資料】
「地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2019 年版」(NEDOほか)
【参考ページ】
杭の簡易強度検査
杭の載荷試験

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