こんにちは。山口です。
現在、三重県志摩市の現場へ行っております。
地盤が硬くてアイオンやボーリングマシーンで穿孔掘削しております。
施工が終了しましたら、またブログで書かせていただきます。
さて、「パワコン容量はそのままで発電量130%」という広告を見かけたことがありますが、だいぶ語弊がある広告だなぁと感じたことがあります。
間違いではないのですが、ちょっと言い方が不親切?
ほんとにそんなマジックがあるなら、誰だってそうすると思います。
「パワコン容量はそのままで、パネルを140%増量することで発電量130%」などが語弊の無い表現ですね。
トラックなどの容量オーバーも「過積載」という言葉を使いますので、若干否定的な言葉のように思えますが、まったくもってそんなことはないのです。
太陽光にとって、過積載は適切な範囲であればとても有効な発電方法といえるでしょう。
以下で、その理由を説明していきたいと思います!
そもそも「過積載」とは何か。
簡単に言うと、「パネルの出力がパワコンの容量をオーバーしてしまうこと」です。
これだけ聞くと、確かにマイナスのイメージをもってしまいがちですね。
しかし、実際にパネルの最大出力が出る時間帯の割合は非常に少ないのです。
雲が全くない快晴の日で、温度による発電効率ダウンもない日など、1年間を通して数えるほどしかありません。
パネルとパワコンがともに50kwだった場合、最高にコンディションが整った日以外は、パワコンが容量を持て余してしまっている状況になっています。
つまり、パネル50kwに対してパワコン10kwを5台設置するよりも、4台にして設置費用を抑えた方が長期的に見てもお得だということです。
年間数日の容量オーバーは確かにもったいないですが、それ以外の日にパワコンの容量を持て余さず効率よく発電させていくという方法が主流になっているということですね。
もちろん、過積載をしすぎると、今度はパネルが発電しすぎて余ってしまい、売電をロスしてしまうことも考えられます。
発電量から、過積載率を見極める必要があります。
弊社の自社発電施設がある、兵庫県三田市で実際にシミュレーションしてみたいと思います!
発電量の調べ方
・NEDOの日射量データベースにアクセス
・「エリア」「地点」を選択
・「斜面日射量」を選択し設置する向きや角度を設定
・年間の平均日射量を読み取る
以上の方法から、兵庫県三田市では年間平均日射量が3.68kwh/㎡ということが分かりました。
この数値にシステム損失係数を掛けたものが、その時間に得られる大体の発電量に相当します。
このシステム損失係数とは、先ほど述べたような、天候だったり外気温だったりします。ソーラーパネルは光が大好きですが、熱には弱く、発電効率が下がってしまうのです。
たしか、1℃あがるごとに、0.4%ほど発電率が低下するんだったっけな、、、
他にも、発電した電力が配線を通っている間にロスされてしまうなど、etc,etc・・・。
まぁ、なんだかんだあって年平均のシステム損失係数は85%ぐらいと言われています。
つまり、1000kWh/㎡の日射エネルギーがある場合、1kWの容量の太陽光発電システムで変換した後の電力エネルギーは850kWhまで減ることを意味します。
これらの数値をもとにすると、
平均日射量×システム損失係数×システム規模×365日=年間の発電量 という式ですね!
これらに数値を代入して・・・3.68×0.85×50×365=57,086(kwh)となります。
平成29年度の売電価格、21円をかけると、
57,086×21=1,198,806(円)です。
さて、年間売電金額が判明しましたが、冒頭で述べた「どれくらいの過積載率がいいのか」という内容については、次回掲載しようと思いますので、ぜひぜひチェックご一読ください!
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